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“食サポ”=食生活サポートの略です。

「スポーツを通じて子どもたちの未来を変えたい!」
スポーツ指導者だけでなく選手、保護者を含めた
あらゆるスポーツ関係者を総合的にサポートする活動を続ける、
特定非営利活動法人スポーツ指導者支援協会の伊藤様の書下ろしです。。

今回も大変為になるお話です。
最後の言葉が皆さんの心に響きます。
じっくりお読みください。
では よろしくお願いいたします。

第4回:目標がしばりつけている!?

 

こんにちは、伊藤です。

今回は「目標」について取り上げたいと思います。

おそらく皆さんは、これまでに一度は目標を立てることの重要性を

教えてもらっていることでしょう。

食生活においても、きっとあるはず。

たとえば、「背を伸ばしたいから食生活を変える」とか

「体調を良くするためにバランスを良くする」なんて目標を。

 

どんな場面でも、「目標」というものは登場します。

 

ですから、今回は『目標を立てよう』ということではなく

『立て方によってはむしろ逆効果かもしれない!?』というお話です。

これまで私がサポート活動をする中では、自ら立てた目標によって

かえって苦しんでいる選手がいるのを目にしてきました。

もしかしたら皆さんにも当てはまるかもしれませんので、ご紹介したいと思います。

 

・ 目標は、高ければ高いほうが良いのか!?

有名なアーティストの楽曲に「高ければ高い壁のほうが登ったとき気持ちいいもんな〜♪」

なんて歌詞があります(ご存知ないかもしれませんが)。

たしかに。と思う一方で、私の中にはそうは思えない自分もいます。

どうしても、目標は高い方が良いと思われがちです。

もしかしたら、大人である私たちが、知らず知らずのうちにそう思わせようとしているのかもしれません。

 

目標は高くなければならないのでしょうか。

目標が高いからこそ、「やる気」が出るものなのでしょうか?

 

もちろん、そのとおりだ! という人もいるでしょう。

ただ実際には、必ずしもそういう選手ばかりではないようです。

 

高い目標を求められていることを察して、

あえて大人が喜ぶ目標をたてたように見せかけている人もいますよね。

 

こういう人の心の中では、

目標は立てたけど、「結局やってもムダだよな〜」とか、

「どうせ無理でしょ」とか思っていませんか。

こうなっているようなら、逆効果ですね。

高すぎる目標が足かせになることもあるのです。

 

・跳び箱で喩(たと)えると・・・

「跳び箱」で喩えてみましょう。

現在のあなたは最高8段を跳べるものとします。

先生は、あなたにうまくなって欲しいと大きな期待をしてくれています。

あなたもその期待に応えたいとは思っています。

そこで、先生があなたの目の前に2つの跳び箱を用意してくれました。

ひとつは、9段。

そしてもうひとつは、15段です。

さて、あなたは、この2つの跳び箱を前にして、それぞれに対して同じような気持ちで向き合うことができますか?

 

・食生活の場面だったらどういうこと?

食生活でいうと、こんなケースはよくあります。

チェックシートで自分の食生活バランスを知ったA君に、

今後どうする?と尋ねると、「毎食完璧なバランスにします!」と宣言をします。

数ヵ月後に、どう変化したかを確認すると、

「完璧は無理でした・・・」

という言葉だけでなく、何一つ変わっていませんでした。

 

宣言したことは悪くないですよね。

その意気込みは聞いていても気持ちが良いものです。

しかし、肝心なのは

「本当にできるかどうか」

「本当にするつもりがあるかどうか」

の上での宣言かどうかですよね。

 

そうそう、こんなこともありました。

先ほどのA君のように、数ヵ月前からの変化を振り返ったB君は、

「食べ方を変えたのに、身長が全然伸びなかったからムダでした・・・」

と、不満げな様子でうつむいています。

私は「『全然伸びなかった』というけど、何cmは伸びたの?」と尋ねると、

B君は「3cmしか伸びなかった・・」と教えてくれました。

その発言に、周りの選手は、

「え、3cmもかよ。おれなんか、1cmしか伸びなかったし」と言うわけです。

そこで私はB君に、「じゃあB君はもともと何cm伸びれば満足できたの?」

と尋ねました。

B君は、「5cm。だって5cm伸ばすと目標設定をしていたから」

 

さて、このやりとりのB君ですが、

まさに自ら決めた目標のせいで苦しんでいますね。

たしかに、5cmと決めた目標に対して、結果は伴いませんでした。

彼にとってこれでは目標達成とは言えません。

3cmは変化していますが、B君に言わせれば、「全然伸びなかった」という位置づけです。

気持ちは分からなくもありません。

また、達成できなかったのは、B君の努力が足りなかったんじゃないの? と責めることもできます。

でも、それは少し違うかなと思います。

 

なにが言いたいかというと、

目標を達成できなかったとしても、

「目標に近づいている」という結果にも目を向けるべきだということです。

近づいてはいるのですから、取り組んだことが無駄だったということではありません。

そもそも5cmという目標設定の仕方に問題があったかもしれませんよね。

現に、「3cmの変化」をうらやましく感じている選手が周りにいるのですから。

 

今回の教訓。

目標もたて方次第。自ら立てた目標にしばられるな。

 

さて、どんな目標が良いのですかね。皆さんも考えてみてください。

 

いかがでしたか?
伊藤様 どうもありがとうございました。
それでは第5回をお楽しみに!

☆伊藤慧(いとうさとし)1982年生まれ、愛知県出身。
NPO法人スポーツ指導者支援協会プロジェクトマネージャー。小学3年からサッカーを始め、中1と高3のときに膝の半月板の手術を経験する。それがきっかけでスポーツ医学に興味をもち、筑波大学体育専門学群を経て、同大学院体育研究科スポーツ医学研究室を修了。その間、少年サッカーのコーチや高校サッカー部のトレーナーとして現場に携わる。その経験の中で、よりスポーツ界に広く携わりたいと思うようになり、NPO法人スポーツ指導者支援協会に就職。同時期(2007-2011年にかけて)、(公財)日本サッカー協会ロジカルコミュニケーションスキル講師を務め、選手育成や指導者養成に携わる。現在は、高校サッカー部の現場で経験したことを元に始めた「食生活サポート」事業を中心に、全国約40の小〜大学生のチームサポートやスタッフ養成に力を注いでいる。また、J1クラブの若手選手の研修も務める。

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