文京区にある都立向丘高等学校。数ある部活動の中で実績を積み重ねているのが、女子バレーボール部だ。顧問の阿部匡彦(ただひこ)先生が赴任してから11年。それから確実に力を積み重ね、平成28年度6月の高校総体予選では、約300もの出場校がひしめく東京都で、ベスト32に名を連ねた。

身長差をどうくつがえしていくか?
①細かいプレーの精度

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このチームには、スポーツ推薦を経て入部している選手が多く、技術的な面に関して能力の高い選手が多い。ただし、その他強豪校と違う点は、身長だ。チーム内に身長が170cmを超える選手はいない。これは女子バレーボール界においては”小さいチーム”と言える。

「たったひとりでも身長の高い選手がいれば、チームとしてまったく違ってくるのですが、うちにはいない。そういったハンディをどうくつがえし、勝ち上がっていくかということを常に考えています」と阿部先生。

その課題に対して、キャプテンの今屋さん(2年)は、「高さがない分、レシーブの強化が課題だと思っています」と話す。
「チャンスボールが来た時に、きちんとA(セッター定位置)に返らず、Bパス、Cパスになってしまう場合が多い。そういったところの精度をあげていかなければ私学の強豪校とは戦えないと思っています」と副キャプテンの岩田さん(2年)も同じように話す。

Aに返すことができれば、セッターも攻撃の選択肢が多くなり、さまざまなパターンで仕掛けることができる。

「私学の強豪校の選手は、将来の日本代表候補など、素材自体のパワーがワンランクも高い。拾う・打つだけのオーソドックスなバレーボールでは競り合えないので、さまざまな攻撃を仕掛けることが勝ち上がる鍵でしょう」(阿部先生)

攻撃のパターンの幅を広げるためにも、そういった細かいプレーの精度を徹底的に上げることが必要不可欠のようだ。

インタビューに応じてくれた部長の市川さん(右)、キャプテンの今屋さん(中央)、副キャプテンの岩田さん(左)
顧問の阿部先生

身長差をどうくつがえしていくか?
②スピードあふれる攻撃

また、顧問の阿部先生は、もうひとつのポイントとして、速いスピードでの攻撃を上げる。

「高さやパワーでの勝負ではなく、スピードで相手を崩していくことがポイントとなると考えています。やはりオーソドックスなバレーボールだと、私学の強豪校に勝つことは難しい。そういったところと勝負するには、やはり攻撃のスピードを上げることでしょう。うちは基礎的な技術が高い選手が多いので、そういった攻撃は選手にも浸透させることが十分可能だと思っています」

東京都ベスト16、そして関東大会出場を目指して

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今年のチームの目標はどこにおくのだろうか?

「成績としては先輩たちを上回る東京都ベスト16、そして関東大会出場が目標です。あと、強いだけではなくて、他のチームから目標とされるようなチームにしていきたいです。私立にも負けない声の出し方、そういったところは身長など関係ないですから」と部長の市川さん(2年)は話す。

個々の力が強い分、悲願の関東大会に向けて部員全員で突き進んでもらいたい。
まだまだ新チームが結成されたばかり。今後の活躍に注目していきたい。

 

おまけ

①注目の練習!
アタック時の姿勢を意識した練習

アタック時の姿勢を意識した練習。左右の肩のラインが大きく傾くと、目線のブレ・視界が狭くなることにつながるので、肩のラインを並行に意識してアタックの動作を行う。
また、頂点の少し手前でスイングすることによって、頂点まででパワーを使い切ることを意識づけている。

② 向丘高校バレー部初代キャプテンの小野寺さん

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向丘高校バレー部初代キャプテンの小野寺さん。大学は明治大学でもバレーボールをなされたそうです!

なんと向丘高校バレーボール部の初代キャプテンが今でも指導に来ていました! 小野寺栄光さん。御歳83歳! 本当に元気いっぱいです!

部員のみなさんも「先生とはまた違った面で精神的な支えになっています」と話していました。

小野寺さんが高校生の頃はバレーボールは外の競技だったのだとか。当然すり傷は絶えなかったらしいです。

「部員のみなさんには3年間ケガなく元気いっぱいにバレーボールに励んでもらいたいです」とコメントをいただきました!

これからも大好きなバレーボールとともに長生きなされてくださいね!

(文・取材◎伊藤文人)

〔学校情報〕
都立向丘高等学校
〒113-0023
東京都文京区向丘1-11-18
アクセス:◆都営三田線「白山駅」から7分 ◆東京メトロ南北線「本駒込駅」から5 分 ◆東京メトロ千代田線「千駄木駅」から12分